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せん断特性
Ⅰ. せん断試験について
Fig.5.51 せん断試験方法
せん断特性は、断面に対してずれが生じるように作用する力であり、平板形状の成形品を固定し、円筒状の圧子(ピン)で負荷することにより固定具と圧子の境に発生するずれ(せん断変形)の最大強さ(応力)を求めています。(Fig.5.51) ネジ止めのセルフタップ、金属部品の圧入、金型内ゲートカットなどでせん断応力を目安とすることがあります。
Table.5.5 トレリナ™のせん断特性 (23℃)
項目 | 単位 | ガラス繊維強化 | ガラス+フィラー強化 | エラストマー改質 | 非強化 | |||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
A504X90 | A604 | A310MX04 | A610MX03 | A673M | A575W20 | A495MA2 | A900 | A670T05 | ||
せん断強さ | MPa | 80 | 80 | 60 | 65 | 66 | 68 | 66 | 64 | 58 |
- ※ひずみ速度:1mm/min
Ⅱ. 温度依存性
トレリナ™の代表的な9グレードのせん断強さの温度依存性をFig.5.52~55に示します。せん断強さは、温度に依存して変化するものの、他の機械的性質のように強化材有無であまり大きな差は認められません。これは、せん断変形に対して、強化材による補強効果が小さいためと考えられます。
Fig.5.52 せん断強さの温度依存性(GF強化系)
Fig.5.53 せん断強さの温度依存性(ハイフィラー系)
Fig.5.54 せん断強さの温度依存性(エラストマー改質系)
Fig.5.55 せん断強さの温度依存性(非強化系)