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耐水性
Ⅰ. 吸水特性
Fig.8.10 トレリナ™吸水特性(85℃×85%RH)
PPSは、結晶性の高さや水と親和性の高い化学構造を持たないことからから極めて吸水性が低いポリマーです。また、架橋型PPS(A504X90等)と比較して、リニア型PPS(A604等)はより低い吸水性を示します。(Fig.8.10)
Ⅱ. 耐熱水性(温度依存性)
Table.8.5 トレリナ™A504X90の飽和吸水率(浸漬法)
項目 | 単位 | 浸漬温度(℃) | ||
---|---|---|---|---|
23 | 60 | 100 | ||
飽和吸水率 | % | 0.11 | 0.16 | 0.60 |
トレリナ™は、極めて低い吸水率を示しますが、ガラス転移温度付近より飽和吸水率が増加傾向を示します。(Table.8.5) また、吸水率の増加に伴い機械的強度も低下傾向を示しますが、おおよそ吸水率が飽和に達すると機械的強度も平行状態になります。このことから、トレリナ™A504X90の熱水処理による機械的強度低下は、吸水による可塑剤的な効果の働きによるものと考えられます。
Fig.8.11 トレリナ™A504X90の吸水カーブ(浸漬法)
Fig.8.12 トレリナ™A504X90の熱水性(浸漬法)