押出成形用PBT樹脂

当社では、従来より「溶融粘度」「固化特性」「柔軟性」の異なるポリマーを保有しており、射出用途を中心に用途展開を行っております。

これらポリマー特性を活かし、当社独自の重合技術でコントロールする事で、以下に代表される押出成形工法用グレードを提案致します。

下図に、粘度、固化特性毎のポリマーラインナップと特長を示します。

特長

1.フィルム

  • PBTフィルムは主にFPC離型フィルム、化粧鋼鈑ラミネート、ラベル、食肉包材、ウォーターバッグ等の工業用途や食品包装用途に採用されています。
  • 上記用途では一般的にPA、塩ビ、PETフィルムが使用されますが、PBTフィルムは以下のバランスに優れます。

    ①耐熱性

    ②保香性、耐薬品性

    ③柔軟性及び追従性

    ④耐ピンホール性

  • これらの特長を活かし、上記用途以外のお客様新製品にも貢献すべく、開発を行っています。

2.ボトル、チューブ、異形品、丸棒など

  • 押出成形(ブロー成形、チューブ、異形押出等)で使用されている樹脂材は、主にPE、PET、PAがあります。これらと比較し、PBTは固化が速い為、押出成形用途への適用は一般的ではありませんでした。
  • 一方で、PE、PET、PA等の素材やボトル用途で一般的に使用される硝子素材と比較した際、PBTが持つ特長「製品落下時の強度」「耐薬品性」「保香性」は現在使用される素材の課題を解決する可能性があり、弊社では押出成形向けに固化特性をコントロールしたPBTを開発中です。

押出用途既存材とPBTの特長比較

素材 特性
落下強度 耐薬品性 バリア性(酸素)
PE
PET
硝子
PBT

PBT成形品サンプル

  • 成形性に関して、ダイレクトブロー成形で500mlサイズの単層ボトル成形が可能であることを確認済です。

押出成形用「トレコン™ PBT」の特長を活かす為には、加工法及び加工法に合わせた固化特性、粘度特性の選定が重要です。

ご評価用に複数グレードをご用意していますので、お気軽に営業担当までお問い合わせ下さい。

用途

  • FPC離型フィルム
  • 化粧鋼鈑ラミネート
  • ラベル
  • 食肉包材
  • ウォーターバッグ等の工業用途や食品包装用途