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- 車輌安全性・軽量化に貢献する東レナイロン、PBT高衝撃材料の開発
通信機器及びセンサー部品向け高寸法精度材料のラインナップ
5G通信や自動運転に使用される通信機器・センサー部品では寸法精度が要求されるため、樹脂材料の低ソリ性が必要です。東レは結晶性エンジニアリングプラスチックの課題の1つであるソリ性を改善したPBT樹脂、及びPPS樹脂を開発しましたのでご紹介致します。
特長
5G通信・自動運転関連の部品としてデータ通信機器やカメラ、ミリ波レーダー、LiDAR等が挙げられますが、寸法精度確保のため樹脂材料の基本特性として「低ソリ性」が広く求められます。
東レでは同用途向けに低ソリ材をベースに、難燃性、耐加水分解性等の特性を付与したPBT樹脂トレコン™、低ソリ性、耐ヒートサイクル性に優れるPPS樹脂トレリナ™を開発しラインナップしています。
1.低ソリPBT樹脂トレコン™について
ソリ発生抑制のため非晶性ポリマーとのアロイやフィラー種の選定により低ソリ性を実現しました。
一般のPBT樹脂と比較し、大幅にソリを低減した7151G-30、耐加水分解性を付与した7151G-X04、難燃・耐加水分解性の7164G-X02を開発し、低ソリ+αの機能を有した材料を上市しております。
表1 トレコン™の低ソリグレードのラインナップと特徴
グレード名 | 7151G-30 | 7164G-X02 | 7151G-F03 | 7151G-X04 |
---|---|---|---|---|
低ソリ性 | ✓ | ✓ | ✓ | ✓ |
耐加水分解性 | ✓ | ✓ | ||
良流動 | ✓ | ✓ | ||
難燃 | ✓ |
図1 トレコン™の低ソリグレードのソリ変形量
2.低ソリPPS樹脂トレリナ™について
トレリナ™では強化フィラー種の選定と特殊ポリマーとのアロイ化により流れ方向(MD)、直角方向(TD)方向の線膨張係数を低減し低ソリ性を実現したA575W20、更に低ソリ性・低線膨張を向上させたA695SW1を開発しました。
ADAS関連では設定温度域や低吸湿性を求められる部品でPPS樹脂トレリナ™を選定、ご採用頂いております。
図2 トレリナ™のA575W20、A695SW1ソリ変形量
上記材料を各部品へ適⽤の際にはCAE解析による、ソリ性の確認やゲート位置の最適化などのご提案、またGF配向についても解析可能です。
用途
- 車室内汎用(~85℃環境下)
トレコン™7151G-30 - 車載エンジンルーム内高耐久環境下
(~120℃)
トレコン™7151G-X04
- 高温環境下(~150℃)
トレリナ™A575W20 - 通信機器規格対応(IEC規格変更対応)
トレコン™7164G-X02
- 超低ソリ用途・金属代替
トレリナ™A695SW1
拡大する自動運転関連部品への東レトレコン™、トレリナ™のご採用をご検討ください。
今後も市場ニーズに適した材料開発を進めて行きます。