熱マネジメント

自動車技術における熱マネジメントは、車両の性能と効率を高める重要な役割を担っています。近年ではADAS(先進運転支援システム)やAD(自動運転)の進展に伴い、パワーエレクトロニクスなど各種コンポーネントの熱マネジメントが車両の走行距離や安全性に直結する重要な技術となっています。東レは、最適材料のご提案を通して、部品の軽量化や小型化といったお客様のニーズにお応えし、より効率的なシステムの構築に貢献します。

樹脂ウォータージャケット

インバーター、OBC・DCDCコンバータ、ECUなど、パワーエレクトロニクスの高機能化により熱マネジメントも高度化・複雑化しています。同時にEVの小型軽量化ニーズも高まってきており、従来であれば金属が使用される部品の樹脂化が進んでいます。東レは、樹脂素材の提供によって航続距離や車内空間の拡大に寄与します。

グレード

A673M T

樹脂ウォータージャケットに使用されるPPSは、冷却水が通る高温・高湿の環境下で、他の樹脂材料と比べて優れた絶縁性、寸法特性、耐熱水性を発揮します。A673MTBは、PPS樹脂の中でも優れた靭性や樹脂ウォータージャケットに必要な高い溶着性を持ち、加工難易度の高い無理抜き成形が可能です。複雑な水路の形成や部品の小型化、効率化に貢献します。

統合冷却モジュール

統合冷却モジュールは、電動ウォーターポンプやバルブなどの冷却コンポーネントを一つに統合したシステムです。冷却部品および車両全体の軽量化、スペース効率の向上に寄与し、最適な熱マネジメントを実現します。特に、エンジンやPCUなど効率的な熱マネジメントが必要な各種パワートレーン部品の性能向上に寄与します。複数の部品で構成されているため、東レは、それぞれの部品に対して最適な樹脂材料をご提案します。

グレード

A504 CX1 (インペラ)

A675 GS1(バルブ・ハウジング)

インペラには、高温の冷却水に非常に優れた性質を持つ高強度PPS樹脂材料「A504CX1B」が最適です。バルブやハウンジングには、流路の精緻な制御と部品の高寸法精度を実現す「A675GS1B」が最適です。ハウジングを構成するカラーなどの金属インサート成形といった幅広い工法にも対応可能なグレードです。

PA66/PPアロイ材料(ハウジング・マニホールド)

マニホールドなどの冷却水が流れる部品には優れた耐薬品性が必要になります。当社は独自の技術でPA66とPPをアロイ化した材料を開発。この材料はPA66よりも低吸水であり耐LLC性能が向上するなど吸水時の各種物性が優れています。またPPよりも耐熱性が高いため、より過酷な環境下でも優れた性能を発揮します。

電動ウォーターポンプ

電動ウォーターポンプは、エンジン回転数に依存せずに必要な量の冷却水を供給することでパワートレーンを効率的に冷却し、エネルギー効率を向上します。また小型軽量で高い耐久性を有し、車両の軽量化と燃費向上に寄与するため、特にハイブリッド車や電気自動車での利用が進んでいます。

グレード

A673M T

高温・高湿の環境下で優れた性能を発揮するPPS材料です。水路を循環する高圧の冷却水に対して優れた耐圧性を持つ高衝撃グレードであり、ヒートサイクル性能にも優れています。ジョイント部の気密性を向上させる無理抜き成形にも最適で、部品の信頼性向上に貢献します。

樹脂冷却配管

樹脂冷却配管は金属配管に比べて軽量であり、絶縁性や耐薬品性に優れているため、車載部品として最適です。また、成形が容易であるため、複雑な形状にも対応できます。東レはこうした材料の提供により、車両の軽量化と燃費向上に貢献します。

グレード

B670SF1B1

世界最高レベルの柔軟性を持つ新たなPPS樹脂であり、自動車配管部品に最適なグレードです。高い耐熱性や耐薬品性を維持しながら、従来のPPS樹脂では難しかった曲げ加工性や振動耐久性などの工法に適した柔軟性を実現しています。東レは、多層チューブなどの最適な配管の提案に加え、ブロー成形や曲げ加工などCAEで再現が難しかった解析を当社独自のソリューションとして提案することができます。