ADAS / AD
ADAS(先進運転支援システム)やAD(自動運転)は、自動車運転の安全性と利便性を飛躍的に向上させ、交通事故削減や運転負荷軽減に貢献する技術です。多数のセンサーやカメラが必要な技術であることから、車両の軽量化や耐久性向上、コスト削減が大きな課題となっています。こうした課題を解決するのが、軽量でありながら高い強度や耐熱性、耐候性を持ち、複雑な形状設計や部品統合に適した樹脂材料です。東レは高温領域での高寸法精度を有した樹脂など、初期設計のスペックを実現・維持する最適な材料をご提案します。これによってセンサー配置の最適化や生産効率向上を実現し、ADAS・ADの発展に重要な役割を果たします。
ミリ波レーダー
ミリ波レーダーは、 (先進運転支援システム)やAD(自動運転)において車両周囲の精密な検知を可能にする重要なセンサーです。天候に左右されず視認性に優れ、雨や霧などの悪条件でも物体の位置や速度を正確に測定できます。これにより車間距離の維持、自動緊急ブレーキ、死角監視などの高度な安全機能を実現します。他のセンサーやカメラと組み合わせることで、さらに信頼性の高い環境認識が可能になり、自動運転技術の発展に不可欠な役割を果たします。
導波路
ミリ波レーダーの導波路は、高度な電波制御を実現します。導波路を樹脂化することで軽量化や製造コストの削減が可能となり、複雑な形状設計や大量生産にも対応できます。東レは樹脂導波路の採用実績があり、それによってミリ波レーダーの性能向上とコスト効率化の両立に貢献しています。
グレード
新開発 高機能PPSグレード
樹脂材料は従来の金属に比べて加工コストを低減できる一方、積層や超精密ガイドが必要となり、あらゆる側面で超高寸法が求められています。こうした課題に対して東レは、成形後や高温時の寸法変化が少なく、金属皮膜との密着性向上にも適した材料を取り揃えています。また、CAEによるガイド設計の支援実績もあります。
レドーム
レドームは、ミリ波レーダーにおいてセンサーの保護と性能の安定性を支える重要な役割を果たします。電波透過性が高い低誘電材料を活用することで、精度を損なわずに電波の放射・受信機能を高めます。
グレード
PBTに耐加水分解特性を付与することで、長期使用後の電波特性の劣化を抑制するグレードです。
新規開発材
PBTに耐加水分解特性を付与することで、長期使用後の電波特性の劣化を抑制するとともに、さらに低い誘電率を発現させレドームに適した特性を実現したグレードです。
ロアケース
ミリ波レーダーのロアケースは、内部の電子部品を衝撃・振動・水分・塵埃から保護し、安定したレーダー性能を支えます。レドームとの締結部に気密性を確保するため、高い寸法性と接着性が求められます。加えて昨今では内部基盤の熱を逃がす放熱性も重要視されています。
グレード
5001G30Bはインサート成形が可能な耐ヒートサイクル特性と、従来PBTの弱点とされた耐加水分解を高度に発現した材料です。
PPS特有の高い寸法精度に加えて、一般PPSよりもさらに放熱性を高めることでロアケースの要求特性にマッチした材料です。
車載カメラ
ADAS(先進運転支援システム)やAD(自動運転)の普及に伴い、車載カメラの需要が急増しています。車載カメラは、周囲の物体検知、歩行者認識、車線維持支援、夜間視認性向上など、安全性と快適性を向上させる重要な役割を果たします。昨今は高解像度化、広角化、AIによる画像解析の高度化が進み、より精密でリアルタイムな認識が可能になっています。自動運転技術の高度化や規制強化によってカメラの信頼性向上、消費電力の低減、耐環境性の強化が求められる中、東レは高性能材料を提供し次世代車載カメラの進化を支えます。
レンズ鏡筒
車載カメラのレンズ鏡筒は、光軸ズレを防ぎ高精度な撮影を維持する必要があります。金属は精密加工が可能ですがコストが高く、一般的な樹脂は軽量ですが高温時の線膨張係数が課題となります。レンズ鏡筒の樹脂化には最適な材料と工法の選定が不可欠であり、耐熱性・寸法安定性に優れた樹脂と適切な接着技術が求められます。
グレード
A695SZ1B
温度変化に伴う膨張・収縮を最小限に留めることに成功した、超高寸法PPSです。レンズ鏡筒用途に適した特定の接着剤とも相性が良く、樹脂化検討を開始するにあたり最適な材料です。
カメラブラケット
カメラブラケットはフロントガラス接着剤との相性が重要です。また、カメラの撮影範囲や角度を一定に保つことも重視されており、東レは高い寸法精度により位置ずれを防いでいます。
グレード
PBT随一の寸法精度を誇り、カメラブラケットに適した接着剤との相性が確認されたグレードです。各グローバル現地生産品をご提案可能です。
LiDar
Lidar(Light Detection and Ranging)は、周囲の物体を正確に検知しリアルタイムで車両制御する高精度なセンサーです。開発現場で車両の軽量化やコスト効率向上が課題となっていることにともない、 近年ではLidarが樹脂化される傾向にあります。樹脂材料を使用することにより、車両の軽量化による燃費向上や運動性能向上だけでなく、複雑な形状設計の実現も可能になります。東レは、耐衝撃性や耐候性に優れた樹脂材料の提供により、Lidarの耐久性向上に寄与し自動運転技術の進化を支えます。
ハウジング
Lidarは前面にレーダーを透過させる部品、それ以外の部位では透過させない部品を使用する必要があります。前面のレーダー透過部品には一般的にPC樹脂が使用されるため、これと接合するレーダー遮蔽樹脂にはPC樹脂との溶着性と高い寸法精度が求められます。東レはこの課題に向き合い、新規グレードを開発しました。
グレード
新規開発グレード
新規開発グレードはPC樹脂との2色成形性に優れるため、締結プロセスをレス化して効率的な生産を実現いたします。
また高い寸法精度を発現させ、長期に渡るレーダー遮蔽性に寄与します。